Freshworks 軽量CRM — 導入判断と最小テンプレート
軽量CRMを検討している方へ
Freshworks CRM(Freshsales)が向いている理由
機能の多さではなく「現場が使い続けられるか」で選ぶ。
軽量CRMで成果を出す運用設計を解説します。
あなたの状況
診断の結果、あなたの組織では複雑な機能よりも「現場が毎日使える軽さ」を優先すべき段階にあります。
CRM(Customer Relationship Management:顧客情報を一元管理し、関係性を強化して売上につなげるツール・手法)は、導入しただけでは成果が出ません。入力負荷を最小限にし、まず運用を定着させることが最優先です。Freshworks CRM(Freshsales)は、直感的な操作性と開始の速さに優れており、「まず回す」フェーズに最適です。
なぜ「軽量CRM(Freshworks系)」が最適なのか
貴社は複雑なワークフローや大量のデータ処理よりも、「現場の入力負荷を下げ、まずは顧客情報を一元管理すること」が最優先されるフェーズにあります。
CRMには「拡張性・網羅性」を重視する製品(Salesforce、HubSpotなど)と、「直感的な使いやすさ・開始の速さ」を重視する製品があります。Freshworks CRM(Freshsales)は後者に該当し、まず運用を回して定着させ、必要に応じて段階的に拡張するアプローチに向いています。
※ このページは11通りの最適解を用意した診断の結果ページです。判定基準には、営業人数、月間商談数、リード獲得チャネル、計測・定義の整備状況、意思決定スピード、実装体制などを含む導入実績に基づく判定基準を使用しています。
CRMが”使われない”最大の原因
支援現場で判明した事実は、「機能が足りないから失敗する」のではなく、「機能が多すぎて使いこなせないから失敗する」ケースが圧倒的多数だということです。
- 入力項目が多すぎて、営業担当が後回しにする
- 入力したデータが会議で使われず、「入れ損」の空気が生まれる
- 運用ルールが曖昧で、人によって入力内容がバラバラになる
- 設定が複雑化し、専任管理者がいないため誰も修正できなくなる
これらの失敗を避けるために、最初は機能を絞って導入し、現場が「入力する意味」を実感できる状態を作ることが重要です。
軽量CRMが向いている5つのサイン
以下に心当たりがあれば、Freshworks CRMのような軽量CRMでのスタートが成功確率を高めます。
- 営業担当者の人数が20名以下である
- 専任のシステム管理者(情シス等)を配置できない
- 現在はExcelやスプレッドシートで管理しているが、限界を感じている
- 複雑な承認フロー・他システムとの高度な自動連携はまだ不要
- 「とにかく早く導入して、現場に見てもらえる状態にしたい」と考えている
軽量CRMで運用を成立させる最小テンプレート
CRM導入時に「何を入力するか」「何を見るか」を最小限に決めておくことで、現場が迷わず使い始められます。以下をそのまま設定してください。
軽量CRM 運用テンプレート
1) 案件ステージ(プロセス管理):
– 初回接触
– ヒアリング完了
– 提案済み
– 見積済み
– 決裁待ち
– 契約
– 失注
2) 必須入力(最小セット):
顧客名 / 案件名:
ステージ(上記から選択):
次アクション(「誰が」「何をする」を具体的に):
期限(次アクションの期日):
金額(概算でOK):
3) 失注理由(選択肢):
– 価格
– 時期(延期・凍結)
– 競合負け
– 要件不一致(機能不足)
– 決裁不可
– 優先度低下
– その他
4) 週次会議で見る項目(固定ビュー):
– 更新が古い案件(最終接触から14日以上)
– 期限切れToDo(アクション期限が過ぎているもの)
– ステージ滞留(長期間ステージが変わっていない案件)
5) 運用ルール(最低限):
– 次アクションが空欄の案件は、会議の場で必ず埋める
– 更新日が古い案件は、その場で状況確認し「要確認」フラグを立てるか更新する
記入例(従業員15名・BtoB ITサービス企業の場合)
1) 案件ステージ:初回接触 → ヒアリング完了 → 提案済み → 見積済み → 決裁待ち → 契約 or 失注
2) 必須入力:
顧客名:株式会社ABCシステム
案件名:社内ポータル構築案件
ステージ:提案済み
次アクション:田中が見積書を送付
期限:2月28日
金額:300万円
3) 失注理由:(契約に至らなかった場合)→ 時期(延期・凍結)
4) 週次会議ビュー:「14日間更新なし」で抽出 → 3件ヒット → その場で担当者に確認
5) 運用ルール適用例:次アクション空欄の案件2件 → 会議中に「来週月曜に電話」と埋める
入力を増やさない:必須項目を最小化する
CRM導入初期の最大の敵は「入力負荷」です。項目を必須にしすぎると、現場は入力を拒否し、データ精度が崩壊します。
- 必須項目は5つ以内に絞る ― テンプレート以外の項目は最初は任意入力にする
- 選択肢を活用する ― テキスト入力は表記揺れの原因。プルダウン選択式にする
- 「不明」を許容する ― 完璧なデータより、商談が進んでいるかどうかの鮮度を優先する
※ 入力項目を増やしたくなったら、まず「その項目が週次会議で使われるか?」を確認してください。会議で見ない項目は、追加しても入力されません。
会議で使う:週次で見る項目を固定する
入力されたデータが会議で活用されると、現場は「入力する意味」を理解し、運用が定着します。
- CRMの画面を投影して会議を行う ― Excelに転記しない。CRMの一覧リストやカンバンボードをそのまま使う
- 「期限切れのタスク」と「更新されていない案件」だけを重点的に確認する ― 全案件を順番に見るのではなく、問題のある案件に絞る
- 売上予測(ヨミ)は、入力された「金額」と「ステージ」をベースに行う ― 別のExcelでヨミ表を作らない
段階導入:後から拡張できる設計にする
最初から100点を目指さず、運用が回ってから機能を拡張できるのがSaaS(Software as a Service:インターネット経由で利用するクラウド型ソフトウェア)型CRMの利点です。
運用が定着した後に検討すべき拡張の例です。
- 顧客名寄せ ― データが増えて重複が気になりだしたら、重複検知ルールを設定する
- MQL(Marketing Qualified Lead:マーケティング活動で獲得した、一定の基準を満たす見込み客) / SQL(Sales Qualified Lead:営業が「商談として追う価値がある」と判断した見込み客)の分離 ― マーケティングリードと営業案件の管理を分けたくなったら定義する
- 項目辞書の整備 ― 分析軸を細かくしたくなったら、選択肢を整理・追加する
用語解説
- CRM(Customer Relationship Management)
- 顧客情報を一元管理し、関係性を強化して売上につなげるツール・手法。顧客の連絡先、商談の進捗、過去のやり取りなどをまとめて管理します。
- SFA(Sales Force Automation)
- 営業活動を支援・自動化するツール。案件管理、活動記録、売上予測などの機能があります。CRMの中の営業支援機能を指すことが多いです。
- Freshsales
- Freshworks社が提供するCRM/SFAツール。直感的な操作性と導入の速さが特徴で、中小企業や初めてCRMを導入する組織に向いています。
- 案件(Deal / Opportunity)
- 契約に向けた商談そのもの。1社に対して複数の案件が同時に発生することもあります。
- 案件ステージ
- 商談が現在どの段階にあるかを示す進捗状況。例:ヒアリング、提案、見積、決裁待ち。
- カンバンボード
- 案件をカード形式で横に並べ、ステージごとに進捗を可視化する表示方法。Freshsalesでは標準機能として搭載されています。
- 失注理由
- 契約に至らなかった理由。「価格」「時期」「競合」など選択肢で記録し、分析して次の戦略に活かします。
- MQL(Marketing Qualified Lead)
- マーケティング活動で獲得した、一定の基準を満たす見込み客。例:資料をダウンロードした人、セミナーに参加した人。
- SQL(Sales Qualified Lead)
- 営業が「商談として追う価値がある」と判断した見込み客。MQLの中から営業が電話やメールで確認し、見込みありと判断した相手です。
- SaaS(Software as a Service)
- インターネット経由で利用するクラウド型ソフトウェア。自社サーバーへのインストール不要で、月額料金で利用します。
よくある失敗と対策
二重運用になる(CRMとExcelの両方を更新している)
会議でのExcel使用を禁止し、CRM画面だけを見るようトップダウンで指示してください。CRMに入っていない情報は「存在しない」として扱うルールを徹底します。
入力が続かない(1ヶ月で形骸化する)
入力項目を5つ以内に減らしてください。スマホアプリからも入力できる環境を整え、商談直後に30秒で記録できる状態を目指します。
ルールが増殖する(項目や選択肢が際限なく増える)
ルール変更は責任者の承認制にしてください。項目追加の申請には「週次会議で使う理由」の記載を必須にし、安易な項目追加を防ぎます。
次にやること(7日 / 30日)
- 上記「最小テンプレート」の項目をFreshsalesに設定する
- 現在保有している見込み客データをインポートする
- 週次会議の日程を決め、CRM画面を見ながら進行するリハーサルを行う
- 入力されたデータから勝ちパターン(受注しやすい傾向)を明文化する
- 最低限のダッシュボード(売上推移、ステージ別件数)を整備する
- 運用が定着し、さらに高度な機能が必要であれば上位プランや他CRMへの移行検討を開始する
