レコメンド
読み: レコメンド
レコメンドとはAI提案で売上を伸ばす
ユーザーの過去の行動履歴や属性データをAIが分析し、個々の好みに合わせた最適な商品やコンテンツを提案するシステム。単なる表示機能ではなく、購買行動や意思決定を直接的に促すためのデータ駆動型のアプローチを指す。
かんたんに言うと
行きつけのバーのマスターである。客の顔色や過去の注文履歴から、今日は何を飲みたいかを察して黙ってグラスを差し出す。あれを数百万人の顧客に対して同時に行う仕組みと言える。
ECだけではないレコメンドシステムの営業や人事への応用
レコメンドを単なるECサイトの機能だと思っているなら認識を改めたほうがいい。マーケティング領域でLTVやCVRの向上を狙うのは当然の使われ方である。だが最近は営業部門が顧客に提案すべき商材を提示したり、人事部門が社員のスキルセットに合わせて受講すべき研修プログラムを提示したりする用途でも使われている。
適用範囲は広がっている。
ただ、実務で直面するのは常にデータ不足の壁である。どれほど優れたアルゴリズムを用意しても、学習させるデータがなければただの箱に過ぎない。データ基盤の整備を後回しにして最新のアルゴリズムに飛びつく企業は多いが、その判断は悩ましい。
AIがユーザーの好みを予測するアルゴリズムの仕組み
代表的な手法は二つある。協調フィルタリングとコンテンツベースフィルタリングである。前者はあなたと似た購買傾向を持つ別のユーザーのデータを利用する。後者は商品の属性情報をもとに似た商品を推す。
現場では両者を組み合わせたハイブリッドレコメンドを採用することが多い。
しかし、どの比率で組み合わせるかは常に議論の的になる。ユーザーの行動ログを重視しすぎると、突発的な興味の変化に追従できない。逆にコンテンツの属性に頼りすぎると、意外性のない提案ばかりになる。どちらのパラメーターを強く設定すべきか、担当者によって判断が分かれるところである。
業界別の活用事例と代表的なレコメンドエンジン
Amazon Personalizeは強力なツール。AWSのインフラに依存するが、スケーラビリティは申し分ない。国内ではKARTEやRtoasterがよく使われている。
だが、これらを導入すれば売上が上がるわけではない。
営業現場でSalesforceの商談データと連携させ、次に打つべきアクションをレコメンドさせるような泥臭い実装こそが実務のリアルである。ツールベンダーの営業トークを鵜呑みにして高額なSaaSを契約したものの、自社のデータ形式と合わずに放置されているケースは山ほどある。自社の環境にどのツールが適合するのか、見極めは非常に難しい。
売上向上のメリットとコールドスタート問題の限界
新規ユーザーや新商品が追加された直後、履歴データが存在しないため何も推薦できない。これがコールドスタート問題である。
現場のエンジニアを最も苦しめる現象である。
これをどう乗り越えるか。ルールベースで人気商品を強制的に表示させるか、ランダムに露出させてデータを強引に集めるか。また、同じようなものばかり推薦されるフィルターバブルも厄介である。クロスセルを狙うつもりが、ユーザーを飽きさせて離脱を招く結果になる。アルゴリズムの精度を上げることが、必ずしもユーザーの満足度につながらないのがこの領域の恐ろしいところである。
自社に最適なシステムを導入するための評価基準
SaaSをそのまま入れるか、APIを利用して自社開発するか。CDPに溜まったデータをどう生かすか。
結局のところ、データの質がすべてを決める。
ゴミを入れればゴミが出てくる。システムを導入して終わりではない。運用に耐えうるデータパイプラインが構築できているかどうかが問われる。レコメンドの精度を1%上げるために、インフラの維持費が倍になることもある。そのコストを払ってでも精度を追求すべきか、それともある程度のところで妥協するか。ビジネスのフェーズによって正解は変わる。
当社の見解
AIプロダクトの導入で最も時間を食うのは技術の実装ではない。自社の業務プロセスを言語化する作業だ。ここを省略すると、どんなに優秀なツールを入れても使い物にならない。当社は企画から開発・運用まで全工程を自社で完結させることで、仕様伝達のロスをゼロにしている。理想は阿吽の呼吸で仕事ができるAIパートナーだ。間違った判断をしようとしたときは、忖度なく意見をくれる。それが信頼できる仕事の相棒だ。
同じ失敗を二度としないAIエージェント
今のAIは、聞けば何でも答えてくれます。
でも、セッションが切れた瞬間に前回の失敗を忘れます。
当社が開発しているAIは、過去の経緯を念頭に置いて、
聞かれる前に「それは前回うまくいきませんでした」と声をかけます。
人間にも同じ失敗をさせず、AI自身も繰り返しません。
古参の社員が横にいるように、黙っていても気づいてくれる。
それが、当社が考える本当のAI社員です。
