VS Code
読み: ブイエスコード
VS CodeとはAI時代のエディタ
VS CodeはMicrosoftが開発したオープンソースのコードエディタである。正式名称はVisual Studio Code。無料で利用でき、Windows、macOS、Linuxのすべてに対応する。拡張機能のエコシステムが充実しており、AI連携やリモート開発など、単なるテキストエディタの枠を超えた開発環境として定着している。
かんたんに言うと
プログラマーがコードを書くための無料のエディタで、世界で最も使われている。追加機能を自由にインストールでき、AIによるコード補完やリモートサーバーへの接続にも対応する。
後発から世界で最も使われるエディタになったVS Codeの経緯
2015年にMicrosoftがリリースした当初、VS Codeは「Microsoftが今さらエディタを出すのか」という冷ややかな反応を受けた。当時はSublime TextやAtomが主流で、後発のVS Codeが覇権を取るとは誰も予想していなかった。
状況を変えたのは、拡張機能の仕組みとTypeScriptの台頭である。VS Code自体がTypeScriptで書かれており、TypeScriptの開発体験が他のエディタを圧倒していた。JavaScript系の開発者がまず移行し、Python、Go、Rustと対応言語が広がるにつれて利用者が増えた。
Stack Overflowの開発者調査では2019年以降、継続して最も人気のあるエディタの座を維持している。GitHubとの統合が深いことも、Microsoftのエコシステム戦略の中で大きく効いている。
拡張機能のエコシステムと主要な機能
VS Codeの拡張機能マーケットプレイスには5万件以上の拡張が登録されている。言語サポート、デバッガ、テーマ、リンター、フォーマッターなど、用途別に選んでインストールできる。
中でも利用者が多いのは、PythonやPylance、ESLint、Prettier、GitLens、Docker、Remote – SSHあたりになる。インストールはマーケットプレイスからワンクリックで完了し、設定もJSONファイルで管理できるため、チーム内で開発環境を統一しやすい。
統合ターミナルも地味だが重要な機能である。エディタの画面を離れずにコマンドを実行できるため、コードの編集とビルド、テストの実行が1つのウィンドウ内で完結する。
<a href="/ai-glossary/github-copilot/">GitHub Copilot</a>との連携がもたらした変化
2021年にGitHub CopilotがVS Codeの拡張機能として登場し、コーディングの作業そのものが変わり始めた。
コメントを書くだけで関数の実装が提案される。テストコードの雛形が自動生成される。既存コードのリファクタリング案が表示される。こうしたAIの介入が、タイピングの速度ではなく「何を作るか」の判断にエンジニアの時間を振り向けさせている。
2023年にはGitHub Copilot Chatが追加され、エディタ内でAIとの対話が可能になった。エラーメッセージを貼り付けて原因を聞く、コードの意味を説明させる、といった使い方が日常になっている。
ただし、Copilotの提案をそのまま受け入れると、セキュリティ上の問題を含むコードや、ライセンスが不明なコード片が混入するリスクがある。提案の検証は利用者の責任である。
リモート開発とコンテナ対応
Remote Development拡張パックにより、VS Codeはローカルマシンのエディタでありながら、リモートサーバーやDockerコンテナ内のファイルを直接編集できる。
SSH経由でLinuxサーバーに接続し、サーバー上のファイルをローカルと同じ感覚で操作する。Dev Containersを使えば、開発環境をDockerfileで定義し、チーム全員が同じ環境でコードを書ける。「自分の環境では動くのに」という問題が減る。
GitHub Codespacesはこの仕組みをクラウドに持ち込んだサービスで、ブラウザ上でVS Codeを開き、クラウドのコンピューティングリソースで開発できる。ローカルマシンのスペックに依存しない開発環境が手に入る。
エディタ選びで迷ったときの判断軸
VS Codeが合わない場面もある。
大規模なJavaプロジェクトではIntelliJ IDEAのほうがリファクタリング支援やビルドツール連携が強い。Vimのキーバインドに慣れ親しんだ開発者にとっては、VS Codeの操作感がもどかしく感じることもある。Neovimの拡張機能で同等の環境を構築する人も少なくない。
それでも、初めてプログラミングを学ぶ人、複数の言語を扱う人、チームで環境を統一したい組織にとっては、VS Codeが最も無難な選択肢になる。無料であること、情報量が豊富であること、AIとの連携が最も進んでいること。この3点が決め手になる。
まずはインストールして、自分の使う言語の拡張機能を1つ入れるところから始めてみてほしい。設定の沼にはまるのはその後でいい。
当社の見解
当社はツール選定において実用性を第一方針にしている。カタログスペックやベンチマークスコアではなく、実務で1週間使い倒して初めて判断する。フレームワークを増やすほど管理コストが増える経験もした。フックを増やしすぎてAIが情報過多でパニックになったこともある。足し算だけでなく、引き算の判断が選定の質を決める。検証せずに導入したツールは、ほぼ例外なく3か月以内に使わなくなった。
同じ失敗を二度としないAIエージェント
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